Re Another Life

アニメや音楽に始まり哲学など

チェンソーマンを見て思ったこと 箇条書き 1〜3巻

呟きです。9巻まで読んでるのでそこまでのネタバレが含まれる恐れアリ

 

・一つ一つのコマが映画のよう、カットの連続で進行している感覚(特にバトルシーン)

 

・パワーは割と一番やばいやつだと思う、闇の悪魔にトラウマ植え付けられたと思ったら数日で記憶を改竄して立ち直ってるのをみてDVとか受けても一瞬ビビるだけで数日後には相手の男を殺しちゃいそうと思った。弱い奴にしか強く出れないのは最初からだった(1巻5話「胸を揉む方法」)

 

 ・ニャーコが囚われていたポツンとした一軒家は絶対に元ネタに映画があると思う(1巻6話「使役」)

 

・コウモリの悪魔とヒルの悪魔が仲が良いのはなぜ?どちらも吸血するという共通点(2巻10話「コン」)

 

・デンジとヒルの悪魔の正面衝突→ヒルの悪魔がデンジを貫く→3ページで3コマという大ゴマを使い「狐の形をした手」→「コン」→「ガブ」という流れでアキがヒルの悪魔を殺し、公安対魔特異4課メンバー全員が集合したコマが映される。インパクト良し、構成良しの名シーン。(2巻10話「コン」)

 

・2巻にしてようやく主要と思われるメンバーが集合する。その初めてのミッションが「エンドレス8階」なのは特殊すぎるだろ。元ネタがまず番組を低迷させたエピソードなのに、最初のミッションでこんなバトルっぽくない状況を描くのかと困惑した。解決策もバトルとはいえない捻り具合だし、作者の王道を避ける性格が見える気がする(2巻15話「エンドレス8階」)

 

・「デンジ君誰かとキスするの?」「しません!」

 

「え〜!デンジ君キスしないのおお!?」「しまァす!」

 

デンジの欲望に忠実な性格が1ページで分かる。右か左か選べない、というのは正義と悪どちらでもない、人間と悪魔のどちらでもない、というデンジの根本的な性質を表している。このどっちつかずの立場、あるいは自分の立場を明確にしないことは一貫していると思うし、今後その部分で葛藤していくのかな?とも思う。

 

ただ葛藤するのはデンジにしてみればIQ高すぎるし、漫画的にも凡庸なので無い気もする。

 

結局ここでは舌チューと共にゲロを流し込まれる、という最悪の結果になっている。1巻1話で犬のように従順と言われるようにデンジは抵抗というものをしない。無抵抗あるいは立場の表明をしないということは楽ではあるが、周りがやばい人間だと恐ろしい結果になるということが分かる。

 

あとパワーが「デンジは栄養になるものは飲み込む」と珍しく本当のことを言っていたけど多分適当言ったら当たっちゃっただけだと思う。

(3巻20話「飲み」)

 

・「伏さんは(IQ)高いんだよね確か」「134でした」「わざわざ覚えてるあたり自慢に思ってそう」

 

言葉の悪魔だ

(3巻21話「キスのお味」)

 

・デンジが姫野さんとエッチしなかったのは今考えるとマキマさんの支配の故であって、デンジの純情さとかそういう話ではなかったことが分かる。(3巻22話「チュッパチャップス コーラ味」)

 

・3巻23話「銃声」から始まるヤクザ編でこの漫画におけるキャラクターの命の軽さが本格的に分からせられる。4巻26話の「デビルハンターも人だ…!銃には勝てんだろう…!」というセリフがこの作品最強の敵が「銃の悪魔」であることの説得力を押し上げる。

 

現実に落とし込んで考えてみても銃は指一本引くだけで人の命を奪える代物だから、そりゃ怖い。邦画に銃が出てくると陳腐化すること(『回路』は意図的にやってる感じがある)もこの端的な強さと、日本という環境にあると思う。

 

銃が日常的に存在しない私たち日本人にとって、「指一本で人の命を奪える武器」なんてものは「魔法の杖」や「四次元ポケット」と同等のファンタジーの世界の代物だから邦画で銃が出てくると安っぽく感じてしまうのだと思う。脱線(3巻23話〜)