偉大な哲学者が探求した思想を追うのも良いですが、その上に積み重ねられて成り立っている現代の哲学はさらに凄いんだろうな、知りたいなと思い、読み始めました。
しかしこの本のテーマは「今を生きる時代を分析し先の世界を創造する」という、いわば真理の探究を放っておく態度の上にあります。「資本主義」や「BT・IT革命」など最先端の技術や仕組みをテーマに置き、それらに対する現代の哲学者の考えを紹介する本となっています。
「もはや真理などニーチェによって殺されている」と言わんばかりの展開に涙です。斬新で興味深い意見が多い一方でまだ発展途上な考え方も少なくありません。しかし「最先端の思想が知れる」という点で非常に面白いです。