Re Another Life

アニメや音楽に始まり哲学など

思想というコト

いま世界で戦争が起こっている。大規模な戦闘行為を伴う戦争が起こっている。地球に戦争が存在しないときはない、といってもそれでも国と国との取り返しのつかない戦争が今目の前で起こっている。

 

それはこれから平和の論理が脅かされていく、ということを意味する。平和的に生きるものは臆病者とされる一方で、勇ましい戦士たちの姿が英雄的な文脈をまとって感動的に語られてくる。血沸き肉躍る復讐の物語が我々を高揚させに来る。

 

それらに対抗するのは言葉である。ロシアに蹂躙され、無力なものとして切り捨てられた言葉である。論理である。思想である。

 

思想は言葉で紡がれる。思想は論理で紡がれる。言葉と論理という相互理解が可能なツールで紡がれる。言葉と論理を欠いた思想は狂信に過ぎない。一人で作り上げる独りよがりでしかない。

 

思想が相互理解のためのコトではないというのなら、思想はうめき声で事足りてしまう。感情の発露である嗚咽で事足りてしまう。

 

言葉と論理を欠いた独りよがりに流されてはいけない。敵対感情を、暴力衝動を巻き起こすポルノになびいてはいけない。

 

思想は道具ではない。思想はモノではない。思想はコトである。人と人とのかかわりで発現するコトである。

 

自戒の念を込めて