Re Another Life

アニメや音楽に始まり哲学など

神の現存在の論証 カント 第二部 第三考察 神は地震を起こすのか

今回は自然と神の関係といったところでしょうか。例えば敬虔な信者が少なく、無神論者が多い国には罰として地震が起こるのでしょうか。カントの答えはもちろんノー。擬人化された神などもってのほかなのです。

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神の現存在の論証 カント 第一部 第三考察 神について

前回の第二考察では物事の可能性とは矛盾率に一致する(矛盾しない)だけでは、証明されないことが分かりました。それでは事物の可能性は何に依拠するのでしょうか。今回はその答えを「神」であるとして、その性質から存在を導き出していきます。

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神の現存在の論証 カント 第一部 第二考察 可能性について

前回の存在についての説明に続いて、今回は可能性についてです。可能性=矛盾律の厳守+α(こっちの方が重要)ということを抑えて読むといいんじゃないでしょうか。

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神の現存在の論証 カント 第一部 第一考察 存在について

『神の現存在の論証』は1763年のイヌマエル=カントによる論文。いわゆる批判前期にあたる産物であり、「啓蒙思想を超克した」として評価された一般的なカント像とは遠い位置にある。全体的に啓蒙思想の傾向が強い。この記事はその概説。

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高校で唯一好きだったところ

久し振りに地元のバスに乗ったところ(著しく美化された)高校時代の思い出が蘇ってきたので書きます。

 

僕は基本的に学校が嫌いで病院に行くと言ってそのまま街をぶらついたり、休みがちであったりした。そうなると既に授業が始まっている時間に登校したり早退するということも少なくなかった。

 

その登校、早退時の学校の雰囲気が僕は大好きだった。特に天気の良い夏の日がいい(教室の窓が開いているから)。その人口密度に対しておよそありえない静けさの中には、ピンとした教師の声と爽やかな風が木々を揺らす音しか存在せず、なんだか不思議で愉快な雰囲気だった。

 

ただ静かなだけではなく、そこには無数の生徒の存在感があるのが面白い。押し黙ってはいるが気配は感じる。この教師の声、自然の音、生徒の気配という有形、無形問わない要素の絡み合った空間が僕は大好きだった。

 

高校を卒業した今となってはあの異様な雰囲気を味わうことができない。授業など無視してあの空間にただ座っていれば良かったと今更ながら思わずにはいられない。もしこの文章を読んでいる高校生(中学生でもよい)がいれば嫌いな授業でも跳ね除けてあの空気を楽しんでほしい。機会は今しかないのだ。